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オフショア活用ノウハウ
2019.01.28
ベトナムでラボ型オフショア開発を成功させるために知っておきたい3つのこと
■ベトナムでのラボ型オフショア開発のメリットとデメリットを見ていきましょう。
・メリット
なんといっても、非常に優秀なエンジニアを安いコストで運用できる点です。
加えて非常に親日派の人が多いため、日本企業に対してとてもフレンドリーで信頼関係を構築しやすいのです。
ラボ型開発ともなると長期に渡ってメンバーを占有するため、最初の土台から人間関係が良好に築けるのはとても大きなメリットといえます。
・デメリット
もっとも大きなデメリットは、コミュニケーションの問題による品質の担保が難しい点でしょう。
言語もありますが、なにより大きな問題の原因になるのは、「考えをわかってくれている」「水心あれば魚心」は通じないということを、日本側が忘れてしまうことです。
親日的なベトナム人エンジニアが多いので、日本語をよく理解しようとして歩み寄ってくれますが、忖度はしてくれません。
そのため、正しく要望を伝えるために非常に大量の仕様書や指示書の準備が必要になり、予想以上に工数を食ってしまうことがあります。
結果として、進捗管理が大変になったり、小さな案件や単発案件の場合はコストメリットが発揮できない部分があるのです。
・注意点
ベトナムの価値観の一つに、合理性の高さゆえの「納得できないと着手しない」という部分があります。なぜそれをするのか、どうして必要なのかをきちんと説明すれば納得して持ち前の器用さと真面目さを発揮してくれますが、手間を惜しんで「分からなくても言われた通りやれ」は通用しないのです。
■まとめ
ラボ型オフショア開発は、案件ベースではなく長期間優れたエンジニアのチームを確保できるのが大きな魅力であり、対日感情がとても良いベトナムはラボ型オフショア開発の拠点を置くのに最適と言える環境です。
国民性の違いに注意することで人間関係はとても良好になりやすく、人件費が安いという費用面以上に、エンジニアたちと長期に渡って良い関係を作れるという大きなメリットがあります。
デメリットとなる部分は、コミュニケーションをフォローするブリッジSEをしっかりと確保している企業を選び、明確な納期と費用、給与体制であることを見極めることで回避できることも多いでしょう。
これからさらに発展を続けるベトナムにおいて、より良いラボ型オフショア開発を成功させるために、ベトナムに知見のあるハイブリッド企業を選ぶのが最適と言えます。
記事/SAIGON TECH COMPANY LIMITED(通称:サイゴン・テック) 森本健一郎